本市では、こどもたちが地域に愛着と誇りを持ち、持続可能で快適な未来社会を築くために、独自の新教育プログラムを展開しています。新教育プログラムの6つの柱の一つに「四日市ならではの地域資源活用プログラム」を位置付け、地域の教育資源を効果的に活用しながら、キャリア教育の視点から社会とのつながりを意識した教育活動を行っています。
【コミュニティ・スクールの活動を通した地域人材の参画】
各学校では、コミュニティ・スクールの活動を通じて、自治会や地区防災組織のみなさんからの支援を受けながら防災体験学習や近隣農家の方々による稲作や野菜作りなどの農業体験を通して、多くの専門的な知識や技能を学び、社会生活を営む上で、必要な力を育んでいます。本市ではこれまでもコミュニティ・スクールの活動に力を入れており、平成27年度から昨年度までに7校(小学校5校、中学校2校)が文部科学大臣表彰を受賞し、全国的にも高い評価を得ています。
【企業との連携教育】
本市においては、世界最大級の半導体メモリ工場をはじめ、石油化学、自動車、食品など、高度なものづくり産業が集積する都市としての特色を活かし、企業の協力を得て、理科・社会等の学習やキャリア教育を通じて、持続可能な開発のための教育(ESD)を行っています。
実際の技術者からの講話や実験を通じて、学校で学んだ知識が社会でどのように役立つかを学んでいます。さらに、企業訪問や出前授業を通じて、社会を支える仕組みを実体験し、自らの将来について考える機会としています。
四日市市教育センターHP 企業との連携教育[外部リンク]
「四日市公害と環境未来館」の見学を通した学習
本市のこどもたちは、小学校5年生と中学校3年生の二度にわたり、「四日市公害と環境未来館」を見学し、四日市公害の歴史や環境改善のまちづくりについて学び深めます。
小学校5年生では、社会科での学習を踏まえ、四日市公害のあらましについて語り部講話や証言映像を活用しながら、被害の実態や患者の苦しみに重点を置いた学習を行います。中学校3年生では、四日市公害裁判や環境改善および環境保全にむけた取組に重点をおいた学習を行います。
これらを通じて、持続可能な未来を創ろうとするこどもの育成を目指しています。
四日市公害と環境未来館HP[外部リンク]
四日市市は、東部の鉄道沿線には商業地やマンションが、臨海部にはコンビナート、港湾施設だけでなく、ウミガメの産卵地として自然共生サイトに認定された砂浜もあります。また、西に広がる校外には、住宅地や田園風景が広がり、丘陵地の茶畑は、かぶせ茶の産地となっています。産業と自然、歴史と文化が調和するこの地域で、地域資源を活かし、こどもたちの誇りと愛着を育む取り組みを続けています。
この地域の多様性を活かし、ふるさとに対する誇りと愛着を育むとともに、「夢と志を持ち、未来を創るよっかいちの子ども」の育成に向け、学校教育の充実に取り組んでまいります。保護者・地域の皆さんはもとより、関係企業のみなさんのおかれましては、今後も変わらぬご理解とご支援を賜りますようお願いいたします。