教員の盗撮グループが摘発されたことをはじめ、全国各地で「教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律」に抵触する問題事案が連日のように報道されています。この行為は、こどもたちの尊厳を大きく傷つけ、心と体に深刻な影響を与えるものであり、決して許されるものではありません。
また、ほとんどの教職員が、真摯にこどもたちと向き合い、こどもたちの学びと成長を支えるため、こどもを主語にした教育活動を展開されている中、教職員への信頼が大きく損なわれるような状況が生まれていることは極めて遺憾であります。
事案発生後、ある新聞の社説には「子どもの人権や教員としての職業倫理をどう考えていたのか」、「今回の事件は、著しく職業倫理を欠く教員がひっそりと現場に身を置いているおぞましさを浮き彫りにした」と、厳しい論調で書かれていました。
一連の報道を受けて、保護者・地域のみなさま、こどもたちの中には、不安感を抱かれている方もいらっしゃるのではないかと思います。
三重県教育委員会からは「公立学校における盗撮防止に向けた緊急調査」の指示がありました。本市教育委員会においては、こどもたちの安全安心と保護者・地域のみなさまの信頼を確保するための重要な取組として、この調査とともに、改めてカメラ等を含めた不審物の点検を実施いたしました。結果、すべての小中学校でカメラ等の不審物がなかったことを確認しております。また、各学校においては、今後も引き続き、コンプライアンス・ミーティング等を行い、教職員一人一人が当事者意識を持ち、不祥事を「絶対に起こさない」という強い意志の確認と、同僚にも「起こさせない」という職場風土の醸成に努めてまいります。
本市が目指すこどもの姿として掲げる「夢と志を持ち、未来を創るよっかいちの子ども」の育成には、ロールモデルとなるべき信頼できる教職員の存在が不可欠であると考えています。そのため信頼される教職員として、こどもたちの前に立ち続けることができるよう、改めてこどもの人権についての理解を深めるとともに、職業倫理についての自覚を促す研修も進めてまいります。
市教育委員会としては、義務教育を担う学校としてすべてのこどもたちに学びと成長の場を提供する使命を果たすため、今後も「誰もが安全安心に過ごせる学校づくり」、「こどもの未来につながる、こどもの今を大切にする学校づくり」に努めてまいります。
保護者・地域のみなさまにおかれましては、今後も変わらぬご理解とご支援を賜りますようお願いいたします。