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「学校のwell-being」の向上にむけた取り組み

 10月に市内10小中学校を訪問し、「こどもの権利の保障や意見の尊重」を念頭に、こども主体の教育活動に取り組む学校の様子を視察しました。そこでは職員の表情が柔和であるとともに、こどもたちも活き活きと楽しそうに活動しており、「学校のwell-being」が高まっていることを実感しました。

 ある小学校では、こども発信の提案をできる限り受け入れることにより、こどもが主体的に取り組み、達成感を得られるよう、全職員が全面的にサポートしていました。こういった活動が日常的に展開できれば、「学校のwell-being」の向上につながり、こどもにとって「明日も行きたい学校」、教員にとって「働きがいのある学校」となっていく、そんなモデルを見せていただきました。
 別の小学校では、『誰一人取り残さない なかまづくり』をベースにした授業づくりに取り組んでおり、こどもたち自身も自分の問いを大切にしながら、「誰一人取り残さない活動をみんなでつくる」取組を進めていました。
 また、ある中学校では、指導の重点として「素晴らしいね」「できたね」「いいね」といった「認め励ます評価」の声掛けに徹したことで、生徒と教師の信頼関係が築かれるとともに、生徒の自己有用感も大幅に向上するという結果を生み出していました。
 さらに、リーディングDXスクール認定校の2つの中学校では、生徒たちがタブレット端末を文房具のように使いこなし、自分のペースで、自分に合った方法で学習に取り組む姿が見られました。ICTの効果的な活用を探求することで、「個別最適な学び」と「協働的な学び」の充実、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善がより進められるものと期待するところです。
 このように、日常的な教育活動の中で、こどもと教師の信頼関係づくりを大切にしながら、自己選択・自己決定の機会や、こどもの自己有用感を育む仕掛けを意図的に創っていく取組を進めていきたいと思います。

 ある小学校の授業参観後に、他県の参観者から次のような趣旨の素敵な言葉をいただきました。「授業の始めに一人のこどもが、『先生なんで笑っているの?』と言ったのを聞いた。これは指導者が、こどもたちを笑顔で受け入れながら、学びに向かうことが難しいこどもたちに、安心できる学びの環境をつくろうと粘り強く指導しているからである。」ここにも、授業改善を進めるにあたって、こどもを受け入れることが大切であるという前提があります。
 学校訪問の中で見られたこれらの好事例から、今求められているこどもを主語とする学校のあり方や「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善への取組は、一人ひとりのこどもと向き合い、こどもを受け入れることから始まるものであると改めて感じさせられました。
 教育委員会として、「学校のwell-being」の向上にむけ、教育における不易と流行をしっかりと見極めながら、それぞれの学校のよさを伸ばし、課題を改善するための伴走支援を進めてまいります。


 

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